タイトル、なかなかインパクトありますよね。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」とは、梅にまつわる諺の一つです。
意味は、「個性に応じた手の掛け方をすることが大切。」
桜の場合、枝の切り口から菌が入りやすく腐りやすいためむやみに剪定してはならず、一方梅は無駄な枝を切ってやらないと樹形が崩れてしまいよい花や実がつかなくなってしまいます。
より良い実を作るためにも、梅農家にとって剪定は重要な仕事なのです。
一言で「梅の剪定」と言っても、例えば「花」を育てるための剪定・「実」を育てるための剪定でもやり方は違ってきますし、育てる畑によって、もちろん1本1本の木によっても切り方は変わってきます。切りすぎてもダメ、切らなくてもダメ。ただの剪定と侮るなかれ…。
今回、今年の1月に行われた剪定の現場に少しお邪魔してきました。
足元には無数の枝たち。しかし、見上げるとまだまだ枝はついています。上に向いて伸びる高い枝も剪定ばさみを使って切っていきます。
何も知識が無い方に、「さぁ枝を切ってください」とお願いしても、どの枝を切ればよいのか・どの枝を残せばよいのか。分からないのは当然です。ただ、ずっと梅の木を育てている農家さんは一目見たらもうどの枝を切って、どの枝を残すのか分かるそうです。
何か見分けるコツがあるのかと思い、「どうして分かるのですか?」とお伺いしても、「言葉では伝えずらいな~」と言われてしまいました。頭より先に身体が勝手に切るべき枝を切っているからだそうです。これが経験の差なのですね。
ちなみに、こちらの枝には赤い蕾が少しついているのがわかりますでしょうか?花が咲いた所もまた更新しますね。とても綺麗ですよ!
広い畑の剪定をただひたすら一日中する作業は地味に見えますが、とても大変な作業です。独りぼっちでは話相手もいないのでラジオをつけながら剪定の作業をする姿は、結構梅畑ではあるあるだそうです。
ちなみに剪定は1本の木につき1回切ればよいものでもありません。梅の木の成長具合を確認しながら、また切るのです。
根気のいる作業ですが、よりよい梅の果実を収穫するために大切な作業です。
ここから花が咲き、実り、収穫し、梅干しや梅の加工食品となります。
皆様にも、このブログを通じてお手元に届くまでの梅農家さんの努力を少しでも伝えていければと思っております。
今回はここまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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